沖縄のムーチーは本土の節分と同じように子供や家族の健康と長寿を願うものだった。

久高島の数少ない売店に置かれていた「ムーチー」
聞いた事はありましたが、実物を見るのは初めてです。
一見、笹の葉に包まれた笹餅に似ています。
物珍しさと邪気を払うというので購入してみました。
ムーチーとは、沖縄本島の年中行事のひとつですが、どんな意味が込められているのか調べてみました。
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ムーチーとは?
お餅の事を沖縄ではムーチーと言うそうです。
旧暦の12月8日(2016年は1月17日)に、子供や家族の健康、長寿を願って各家庭で作りお供えしてからいただくようです。
ムーチーは餅粉を捏ねて甘い味付けをした生地を平たくしてサンニン(月桃)の葉で包み、蒸したものです。
月桃の葉(カーサ)でつつむことから、カーサムーチーとも呼ばれるようです。
白糖でシンプルに白いものから黒糖や、紫芋などで味付けををするので、紫や茶色のお餅があります。
餅粉を捏ねて蒸すだけのシンプルな作りですので、各家庭できな粉を入れたりカボチャを入れたり工夫ができそうですね。
沖縄に伝わる民話で鬼退治に使われたことから、「鬼餅」とも呼ばれ歳の数だけムーチーを食べるんだそうです。
歳の数だけ豆を食べる本土の節分と同じような意味合いの沖縄の年中行事ですね。
年の数だけ食べるのは大変なので、黒糖と紫芋のムーチーを一つずつ。
笹餅のようなので柔らかくてすぐ食べられるのかと思ったのですが、お店の人に聞くと固くなっているのでもう一度蒸さないと食べられないと言われ、ちょっとがっかり。
それで家に帰ってからのお楽しみということになりました。
ムーチーは防虫、防カビ、殺菌作用がある月桃の葉に包まれているのである程度保存も効くそうです。
ムーチーを試食してみると
沖縄から帰ってきて冷蔵庫に暫く入れっぱなしにしてしまい一週間。
いくら保存が効くとはいえ、大丈夫かと思いつつ、駄目元で電子レンジでチンしてみました。
ムーチーは冷やしてあったのもあってか結構固くなっていましたので、3、4分。
まだ固さが残っているので、様子を見ながら加熱してみました。
すると、月桃の葉の香りが爽やかに香ります。葉の形もそうですが、その香りも笹の葉の香りにすこしにているかな?と思います。
月桃の葉を剥いで中を確認すると、紫色と黒糖色のお餅がペッタリ平たく葉にくっついていました。
美味しそうな匂いがしてきます。
早速ひと口。
どこか懐かしいような素朴な味がします。
昔、食べたことのあるような味。
何だっけ?
「ゆべし」にも似ているような、「ういろう」とは違うかな。
シンプルでやはり甘い味付けのお餅。
そうだ、「すあま」だ。
紅白のシンプルなお餅で子供の頃、好きだった和菓子でした。
ムーチーは「すあま」を柔らかくした感じかなあ。
「すあま」も 材料は上新粉を捏ねて蒸し、さらについて控えめに甘さを加えて作る餡子などが入っていないシンプルなお餅ですので、似ていると思うのも無理はないですね。
これで今年の邪気が払われたかしら?
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