久高島 謎の黒バケツ あがりティーダプランってなに?
久高島を自転車で周っていると、道に沿ってある畑に点々と置かれている黒い大きなバケツに気付くと思います。
他の離島では見たことがなく、久高島の独特な風景の一枚にもなっているのでは?と思うほど畑があれば、点々と黒い大きなバケツ。
これは一体なんでしょうか?
気になって調べてみました。
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あがりティーダプランって何?
そのバケツには、
「あがりティーダプラン OO ←数字 」
木の蓋がされているものもあり、その蓋には、
「水が欲しい時は、フタを開けておいて下さい。」
と書かれています。
そのバケツが置かれている環境から、作物用のお水を貯めておくもののようです。
久高島の土地は所有ではなく貸与
久高島は細長く2時間程で島を一周できるほどの小さな島。
そしてこの「神々の島」の土地は誰かの所有ではなく共有地。
神々からの預かり物として割り当てられた土地に、家を建て作物を育てています。
その借りている土地に住まなくなった場合は、土地はお返しする「久高島土地憲章」というものがあります。
その事で、外部の利益優先の開発がしにくくなっていたり、空き家なった土地建物が老朽化してそのまま存在し続けるというような事はないのだそうです。
久高島の土地はだれの物でもなく、神様からお借りした共有地という意識が島を守っているとも言えますね。
上がりティーダプランの正体は?
そして、冒頭の上がりティーダプランの黒バケツ。
これは、久高島留学センターが始めた、高齢化する農家のサポートを目的とした事業なのだそうです。
久高島では、その島の大きさから大規模農地はなく、おじい、おばあが昔ながらの方法でそれぞれの畑で作物を育てています。
ひと昔前までは、おばあ達はペットボトルに入れたお水をカートに入れて畑との間を往復していたようですが、これは結構な重労働です。
高齢化により農作業を諦めてしまい遊休地化してしまう土地が増えてしまったことから、久高島留学センターに山村留学している子供たちが、その畑で必要な水を畑に設置された黒バケツにお水を配給しているというのがこの上がりティーダプランの正体でした。
おばあ達が長く農作業を続けられるようにサポートをする。
それを子供たちが担う。
久高島の生活や祈りは、常に自然と寄り添い感謝をすることから始まります。
そして人もまた寄り添って生きていく。
ちょっと素敵だなと思いませんか?
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