これなーんだ?沖縄、阿嘉島公園入り口にある足がハマりそうな巨大側溝??
慶良間諸島座間味村の阿嘉島の港に降り立つと、すぐ目の前に公園があります。
その入り口に、小さな子供の足だったらスッポリと入ってしまいそうな程大きな目のグレーチング。
大人の足でもヒールじゃなくても踵が高くなっている靴だったらハマってしまいそうです。
よりにもよって子供達が遊ぶ公園の入り口いっぱいに敷いてあります。
これ、何だかわかりますか?
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公園の注意書き
一瞬、えっ?と思いましたが理由は側に立ててある注意書きを見るとわかります。
シカが公園内に入ってこられないように敷きつめられたものでした。
天然記念物 ケラマジカ
ケラマジカは天然記念物に指定されている動物で、慶良間諸島の中でも阿嘉島、慶留間島、外地島、久場島に主に生息しています。
奈良のニホンジカより一回りほど小さな鹿。
島の在来種ではなく、琉球時代に九州から人の手によって持ち込まれたと考えられています。
時には「島渡り」と呼ばれる海を泳いで島へ渡る姿が目撃されているのだとか。
海を泳いで島へ渡るというのは、実話を元にした映画「マリリンに会いたい」の雄犬シロを思い出します。
阿嘉島の民宿の雄犬シロが、恋人(恋犬?)である雌犬マリリンに会うために、隣の座間味島まで海を泳いで渡ったというお話です。
映画ではシロ自身がシロ役を演じていて話題にもなりました。
慶良間の海は島と島の間は流れが速く、ダイビングでも浮上して水面で流されながら船を待つこともしばしばでした。
潮どまりを泳ぐにしても、どうやってその時間を知ったのか不思議です。
ケラマジカに会うには?
ケラマジカは臆病で日中はほとんど姿を現さないと言われていました。
ですから島では、以前は暗闇の中を現れるケラマジカに会いに行くというツアーが一般的でした。
ところが最近は数が増えて気が大きくなってきたのか、曇っている日なら人のいる集落をお散歩中にバッタリ!なんていうこともよくあるのだと聞きました。
mimozaも、雨上がりに集落の細い路地の角を曲がったらバッタリ!ということがありました。
かなりビックリしますが、それは向こうも一緒。
一瞬ひるんで飛び退きますが、危害は加えられないと分かっているのか、こちらを気にしながらもササッと離れては立ち止まってジーっと様子を伺っています。
阿嘉島にはニシハマに向かう途中に、広範囲を見渡せる広い湿原の脇を抜ける道がありますが、そこで目撃されることが多いようです。
と思っていたら、トトトっと数匹が右手の道から出てきました。
大きさの違うケラマジカ。
4頭います。家族かしら?
一斉にこちら凝視
左見て~~~
右見て~~~
逃げる算段でしょうか?
子ケラマジカはとにかくじーーーーっと凝視のまま。かわいいです〜♪
8つの目に注目されて、緊張します。
数分後、右手の茂みの中にサーっと隠れてしまいました。
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シカのいた場所を通りすぎてすぐ、またもや緊張感に満ちた視線を感じて顔をあげると
さっきのファミリーの一匹?
写真ではよく見えないけれど、オシリに白いハート型が。
あ、目をそらした?!
ずっと見ていたいけれど、嫌だよね。
というわけで、横をそーっと通りすぎることにしました。
この辺りの湿地帯は、ケラマジカの多く集まる場所なんだそうです。
集落からはそう離れていません。
脚がとても細くて、公園の入り口に設置されていたグレーチングの意味がわかります。
写真は撮れなかったけれど、集落にも頻繁に出没しているようで細い路地を曲がったらバッタリ!
お互いビックリですー。
畑にはこんな看板も。
空き巣注意の看板みたい。。笑
うん!狙ってる感あるある!
そう言われてみれば、畑は道沿いのフェンスでがっちりガードされていました。
ケラマジカは天然記念物に指定される前は、農作物を食害する害獣とされていた歴史があります。
その為、一時期は数を減らし有人島では絶滅してしまったことから保護をするようになり天然記念物に指定されたというわけなのです。
でもオフシーズンとはいえ、集落に頻繁に出てきていることを考えると現在は結構数が増えているのかもしれないですね。
天然記念物だけどシカ避け対策とは?
動物の保護は人の生活との関わりが近い程、バランスを保ちながらというのが難しいものです。
特に離島は限られたそう広くない範囲に人々が生活しているので、動物との距離が近くならざるを得ません。
農作物が被害にあうという反面、観光資源にもなっているケラマジカ
農作物が被害に合うからと駆除するのではなく、人の方が自衛の為の対策をするのは大変だけれど彼らを守る為にも大切なことなのだと思います。
つかず離れずの距離感でのおつき合い、「共存」という言葉は何となく違う気がするけれど、人間はケラマジカとのより良い関係を結ぶ努力を試されているのかもしれませんね。
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