TSLという船をご存知ですか?東京から小笠原へ、もしかしたら16時間だったかも。

今月(2016年7月)、3代目の新おがさわら丸が就航した小笠原航路。
航海時間が1時間半短くなり、24時間になりました。

でも実は、東京ー小笠原諸島 父島間を16時間半と圧倒的に短縮させる高速船が就航する計画があったんです。

 

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TSL(テクノスーパーライナー )「スーパーライナーおがさわら」

それまで25時間半かかっていた東京ー小笠原間を16時間半から17時間と一気に9時間近く短縮する高速船。
当時、小笠原島民はもとより小笠原リピーターの間でも「海の新幹線」とも呼ばれるTSLにさまざまな夢を乗せて沸き立っていました。

小笠原には空港がなく、島へ渡るにはおがさわら丸が唯一の交通手段。
島へ生活物資を運ぶ役割も担っている為、小笠原は船の航行サイクルで全てが回っています。

TSLが就航すれば、島を訪れる人が増えるだけではなく、物流量も増え島での生活の利便性も上がると期待されていました。

mimozaも、「次はこのTSLに乗って小笠原に行くことになるのか~」と島の滞在時間が増えるのを楽しみにしていた1人でした。

 

TSL テクノスーパーライナー とは?

ホバークラフトのように空気圧で船体を浮上させて進む超高速貨客船「テクノスーパーライナー小笠原」として就航する計画で、旧運輸省と東京都の支援の元小笠原海運が運航するはずでした。

船体のデザイン候補の投票があったり、名前の一般公募があったりと就航に向けて期待も大きかったのですが、原油高の影響を受けTSLは1度の往復費用に2500万近くかかることが分かり、2005年、東京都と旧運輸省が相次いで支援から撤退。

小笠原海運も支援なしの運航は経営が成り立たず困難として、造船会社からの船体の引き取りを拒否。

結局、明るいブルーのイルカと 「 SUPER LINER OGASAWARA」と描かれた真っ白い船体は、1度も東京ー小笠原の定期航路に就くことなく、そして引き取り手もなく解体されるという悲しい結果になってしまいました。

高速船とあって、航行時に船上デッキに出られるのかどうか?船上から星空は眺められなくなるかも?なんて心配もしていたのですが、その姿すら見ることなく解体されてしまうのかと思うと何だか船が可哀想に思えてきます。

たった一度だけ、東日本大震災で被災した方々のために石巻港にて被災者を招待しての宿泊、食事、シャワーの提供があったそうですが、それが最初で最後のお役目だったそうです。

 

「スーパーライナーおがさわら」の現在

新おがさわら丸就航にあたって、そういえばあのTSLはどうなったのだろう?と気になり調べてみると、今年20TSLは、引退し解体される船の集まる広島県・江田島の解体場で外観は変わらないが内部から解体が始まっているとのとの情報が。。。泣  この情報が2016年3月の時点。
そして今はもう7月。

船の解体ってどのくらいの時間がかかるのかわかりませんが、もうその姿はないのかもしれないのですね。

 

3代目おがさわら丸が就航しましたが、mimozaは2代目おがさわら丸には何度もお世話になりました。

離島旅、船旅の楽しさを教えてくれたのも2代目おがさわら丸です。

その行く末はどうなるのでしょう?

今、とっても気になるところです。

 

 

 

 

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