小笠原父島でおがさわら丸のお見送りを体験してみた

小笠原諸島は、現在でも船でしかアクセスできない東京の離島です。
おがさわら丸は今年2代目が引退し3代目が就航する予定ですが、それでも東京竹芝から小笠原諸島父島まで24時間かかります。
そして、基本的には乗っていった船で帰ってくる一番短い滞在でも日程は6日必要になります。
これを、一航海とよんでいます。
まる一日、船にゆられて小笠原を目指す
なかなかハードルが高いアクセスにもかかわらず、リピーターになってしまう魅力ってなんなのでしょう?
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25時間半の航海を経てようやく父島二見港に入港すると。。。
おがさわら丸が接岸する二見港には、宿やマリンショップのスタッフのお迎えの人が集まっていて船に向かって呼びかけています。
「おかえりなさい!」
おがさわら丸に乗りこんだ人全てに向けて、こう声をかけてくれます。
小笠原名物ともなっている来島者出迎えの言葉。
「おかえりなさい」と言われて反射的に「ただいま」と返してしまいましたが、
初めはすこし照れくさいような気もしつつ、無条件に受け入れてくれているようで初めて来島する時の不安を一気に吹き飛ばしてくれました。
おがさわら丸のお見送りを体験
では、帰りはどうなるのでしょうか?
おがさわら丸のお見送りは盛大です。まるで、長年住んでいた島民が島を離れる時のように。
島を離れるおがさわら丸に乗り込む人々を見送る言葉は、
「いってらっしゃーい!」
です。
そして帰りの船の中は、自然と皆が
「いってきまーす!」
と一斉に返していて、不思議な一体感が生まれます。
おがさわら丸の後を追いかけて、ダイビングショップの船や観光船などが次々と出港していきます。
この後、暫らくおがさわら丸に競うようについていく様は壮観です。
そして最後は、船の上からダイブ!!
アクロバットに宙返りをしたりポーズをとってダイブしたり、なかなかハードなお見送りに。
そうして、海上からいつまでも「いってらっしゃーい!」と手を振ってくれるのです。
感動して船内で号泣している方もみかけるほど。
なぜだか、本当に長く暮らしていた島を離れるような、そんな雰囲気が船内に漂うのです。
約一週間、島内のどこかで会っている人も多く、宿が同じ場合は旅行の行程も似たり寄ったりになるので帰りの船の中はツアー並みのグループがいくつか出来上がっています。
都会から隔絶された空間で一週間。
船内では、まだ旅の続きとばかりに甲板で沖縄でいう「ゆんたく」をしながら、少しずつ日常生活思い出していく時間を過ごすことになります。
正直、25時間半の船旅はこの日常生活に戻る為のリハビリ期間として必要な時間じゃないかとさえ思えます。
このリハビリ期間を終えてもなお、小笠原病は後を引くことになるのですが。。。。
このおがさわら丸の出迎えとお見送りが、リピーターになってしまう最大の魅力のひとつですね。
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